旅はまだら

そんなこんなで大観山パーキング。

ZのTZRはどうやらプラグ不調っぽい。

ってもぎっしりメカの詰まったレプリカちゃん、そう簡単に交換できなそう。

でも、この後の行程を考えると不調の単車と一緒じゃつまらない。

がんがんつついてくれるくらいを期待した俺様。

とっかえれ、とっかえれ、プラグ持ってんだべ?

持ってますけど・・・・

じゃとっかえれ。

しぶしぶながらプラグ交換にかかるZ。

俺様傍観。

ちょいと便所行ってくる。

や、しかしあちい。やまのてっぺんだっつーのに。

気温ゆうに30度オーバー、たす直射日光。

そしてトイレから帰ると、

Zにま・だ・ら

あ、こいつ暑さにめっぽう弱いんだった。スーパーコンピューターのような切れる頭はやっぱ熱にはよわいんだろか?

やばいかも、と思うまもなくちっこい日陰にもぐりこんだと思うと、ぱたん。

Zたおれるー(うるるん風に)

うわ、でーじょーぶか?

みず・・・・

おお、おう。

水かける俺、しにそうなZ。

うおー、どないしょー!!!

かるくぱにくりましたが、しばらくすっと動けそうな気配。

上のレストランで休ませて、氷で冷やす。

と、意外と元気になった。

とりあえず食わせとけとおもって、飯食わせる。

おお、食った食った!

ほんと、人が飯くうの見てこんなにうれしくなったのは生涯はじめてだ。

なんとか落ち着いたら、おれが眠くなった。

あっちにいい日陰があるから昼寝しよーぜ。

え?何言ってんですか?もう、すぐ走りますよ。

???????

もう大丈夫ですから。

???????

まいいか。

と、事件閉幕。

再び走り出す。

芦スカ、箱スカの尾根道へ元気に向かう。

このみちはもう10年以上前、さんざ走り回ったとこ。

コースは大体覚えてるし、路面もいい状態。

で、全開!

んにゃー、気持ちよかー!

換えたばっかのタイヤはグリップ良好。こける気がしない。

けっこな距離をあっという間に駆け抜け山中湖へ。

ZのTZRも復調したみたいで、変な組み合わせの2台で楽しくランデブー。

R138でちょっと混んだんで、ちょっと一服。

レーシングカートのサーキットがあったんでちょいと見学。

そこからまた山中湖へ。

普通はここらで観光するんだろうけど、俺たちの目的は同志みち。

山中湖から相模湖へ抜ける、これまた思い出深い道である。

かみの前走ってて、ラジエター液吹いたり、学校の合宿に行くのに、お気にの女の子のおしり

見ながらはしったり、いろんなことを思い出す。

しばらくして道の駅で一服。

平日にもかかわらず、意外と単車が多い。ネイキット軍団にBigスクーター、はたまたタンデムの初老の夫婦。

日本のバイク事情もかわったなぁ。

昔はレプリカばっかだったのに。

そして、再び帰路へと戻る。

何台かの単車と同じに出たのでちょっとしたマスツーリングみたいになった。

そのうち後ろを走っていたZとの間に1台割り込んできた単車がいる。

CBR100RR。

いわゆるSS。

なんか、うっとおしく感じたので、前を走る車を抜きにかかる。

と奴も同時に加速。

どうやら遊んでくれる気配。

ならばと、ペースをあげる。

間違いない。

ツアラー乗りの意地に懸けてSSにゃあ負けらんねえ。

ブラックバードに鞭をいれ引き離しにかかるが、やっぱ当代のスーパースポーツ

簡単には離れない。

タイトコーナーではサスをフルボトムさせとにかく小さく旋ることを心がけ、高速コーナーでは

大胆にアクセルを開ける。

比較的アップダウンのあるコースなのでまれにマフラーの1部が接地する。

くそおもしれえ!

実力未知数の奴とやんのは久しぶり。

敗北の恐怖と隣り合わせながらも楽しくてしょうがない。

Zもさすが、750CCのハンデをものともせずに追走してくる。

くそー、なんでこんなときにかみの馬鹿はいねえんだ。

なんて思いながら、県道へとみちをそれる。

CBR君ともここでお別れ。

別れ際、ありがとうございました、ってでっかい声で挨拶してった。

俺たちも満面の笑みで手を振る。

あはは、やっぱ単車はやめらんねえや。

そして中央道へ乗り帰還。

走行距離430キロ。

ほんとに楽しい1日だった。